禁煙外来
禁煙外来とは
『どうしても禁煙したい、けれどニコチン依存症のために自力禁煙ができない』という方をサポートするのが禁煙外来です。当院の禁煙外来では、主にバレニクリン(商品名をチャンピックス)という飲み薬を用いて禁煙をサポートします。
バレニクリンはニコチンの代わりに脳の受動体に結合して、ドーパミンを少量放出します。ドーパミンは『幸福感』をもたらす物質ですので、禁煙してニコチン血中濃度が下がっても『不幸』になりにくい(ストレスが減る)状態をつくります。
この状態で、もしタバコ吸ってニコチンが入ってきても脳の受容体には結合できないので、いつも感じている幸福感を感じません。それで『おいしい』と思っていたタバコが『おいしくなくなる』という仕組みです。禁煙状態を3か月維持すれば、禁煙成功となります。そして、この方法での禁煙導入成功率は70%以上と、自力禁煙の7%よりも格段に高いのです。
禁煙をしたい方・自分では止められない方は、是非一度ご受診ください。
禁煙はなぜ難しいのか
『禁煙なんて簡単だ、私は何十回もしている』という笑い話がありますが、禁煙を自力で(根性で)実行することは困難です。
ニコチンは脳の受容体に結合して、ドーパミンを放出させ『幸福感』をもたらします。禁煙してニコチンの血中濃度が下がると『不幸』になるので、また吸いたくなります。いわば、脳がニコチンに乗っ取られている状態なのです。『幸福感』が人質ですので、自力での禁煙はとても困難ということがおわかりだと思います。
禁煙を希望する理由
禁煙外来を受診される方の理由はさまざまです。肺気腫や心臓病と診断された、咳や痰・息切れを減らしたい、自分や家族の健康のために、タバコ代が高くなった、吸える場所がない、禁煙に成功した同僚がいる、医師や家族の勧めで、など。
大切なのは禁煙したいという強い意思です。タバコを止めたい、けれどニコチン依存症のため自力禁煙がうまくいかない方は、禁煙外来でご相談ください。
>禁煙のメリット
タバコは吸う人にも吸わない人にも影響を与えます。禁煙することで得られる効果はたくさんあります。
健康面
- 咳や痰が止まった
- 味覚や嗅覚が敏感になり食事がおいしく食べられるようになった
- 口臭がしなくなった
- 肌の調子が良くなった
金銭面
- 節約できる
- 健康保険を使って禁煙治療を受けた方が、タバコ代より安く済む
家族や大切な人への悪影響が減らせる
【すぐに現れる症状】
- 目の痛み、目がしみる
- 目のどの痛み、咳
- 目心拍数の増加
- 目冷え性
【妊婦や新生児への影響】
- 流産、早産
- 乳幼児突然死症候群
- 新生児の低体重化
- 新生児の将来の肥満や糖尿病
【長期的な影響】
- 肺がん・気管支喘息の悪化
- 副鼻腔がん・呼吸機能の低下
- 脳卒中・心筋梗塞・動脈硬化
- 糖尿病
- 子宮頸がん